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2011年12 月 7日

Java生みの親、James Gosling氏も加わったベンチャー、Liquid Robotics

Liquid Roboticsというベンチャー企業を取材しました。記事はWall Street Journal日本版のロボット・コラムに書きました。

標識
何がすごいかって、いろいろすごいのだけれど、あるお金持ちが「ザトウクジラを追跡して、みんなに鳴き声を聞かせたいな」って言ってロボットを作ってもらって、それが製品になってビジネスが生まれるというプロセスがすごい。こういう研究開発→製品化の流れは国のお金ではぜったい生まれないと思います。「一個人」(金持ち、あるいは金持ちを後ろ盾にした情熱家)がやりたいことを追求し、その結果、新しい技術や事業が生まれる、というのが米国の強みです。

組み立て現場
(ロボットは最終組み立てがシリコンバレーの本社内で行われている)

11月中旬に日本とオーストラリアに向けて4台のWave Gliderが出発し、サンフランシスコ湾で船出式がありました。同社の認知度を高めるための「PacX」というプロジェクトです。私は日本にいて、出席できなかったのですが、だんなが行き、以下の写真を撮ってきてくれました。ロボットは沖合いまで船で運ばれて行きました。後方に金門橋。

DSC04084

それを見送るJames Gosling氏。

James Gosling

2011年11 月19日

[IREX 2011] 高校生といっしょにロボットを解剖

11月12日の土曜日に、日本ロボット学会主催の「ロボットハイスクール」(高校生のための産業用ロボット講習会)に出席した。参加者は約40人でうち3人が先生、9人が女子生徒(私を入れると10人!)だった。

午前中は日本ロボット学会の小平紀生・副会長(三菱電機FAシステム事業本部、機器事業部主管技師長)が産業用ロボットの歴史や仕組みについて講義。たいへん勉強になった。

Robot Class 1
午後は6つのグループに分かれ、実際に小型の産業用ロボットを使った実習。まずは垂直5軸の実機の使い方で、Dead Man Switchを半握りで操作する方法を教わった。

Robot Class 2

Robot Class 6そしてさらに、各グループでロボットを解剖することができた。私は2人の生徒さんといっしょにMELFA 「RV‐1A」をタックル。これは1998年に開発された、産業用ロボットとしては最も小さなタイプで、学校教育用に多く使われているというものだという。

カバーをはずして感じたこと:24時間ぶっとおしで稼働させても5-10年はもつという産業用ロボットだって、「へ~、中身ってロボコンのロボットとあまり変わらないんだ!」

カバーの外から見るとすっきりしているけれど、カバーの中はケーブルや部品がいっぱいギューギューにつまっている。それらを取り出すと、高校生のロボコンの取材で見てきた手作りロボットを思い出す。あたりまえのことなのかもしれないけれど、新鮮な驚きだった。でもロボコンのロボットがちょっとどこかいじっただけで動かなくなってしまうことが多々あるのに対し、産業用ロボットは何年ももつのは、性能の良い部品を使っているのはもちろんのこと、設計に技と苦労があるのだろうな、と。

ひとつのグループはRV-1Aを完全にバラバラにすることが許された。

Robot Class 4

Robot Class 5

いやーおもしろかったです!参加させていただき、たいへんありがとうございます。いっしょにロボット解剖に挑戦した生徒さん2人。将来、目を見張るようなロボットを設計してくださいね。

Robot Class 3

2011年11 月18日

[IREX 2011] 2014年までに中国が世界最大のロボット市場に

国際ロボット展では、国際ロボット連盟(IFR)が2011年の世界ロボット市場統計を発表した。これによると、2011年には世界で過去最高となる約14万台のロボットが販売される見通しだ。さらに2012年から2014年にかけては年平均約6%の増加が見込まれている。以下は記者会見で撮ったスライドの写真。ちょっと見にくいですが、、、

IFR 2

 この好調さを支えているのが中国市場だ。今後は中国へのロボット供給が急増する見込みで、遅くとも2014年までにはロボットの年間供給で中国が世界トップの座に着くと予測されている。中国における2大牽引力は自動車産業と電気・電子機器の生産だ。

  IFR 1

今のところ、中国では単軸の簡単な自動組み立て機のようなロボットは国内生産されているが、あとはまだ日本や欧米のロボット会社から調達しているので、少なくとも2014年までの市場成長の恩恵を受けるのは日本・欧米のロボット・メーカーだ。ちなみに、国際ロボット連盟にはまだ中国のメーカーは1社も加盟していない。

国際ロボット展の会場でも中国語がよく聞こえてきたし、看板や説明書も中国語で書かれたものが多かった。

2011年11 月17日

[IREX 2011] 知的でかわいい安川電機のMOTOMAN

先日、安川電機のMOTOMAN SDA10に米国のユニバーサル・ロボティクスというベンチャー企業のソフトが搭載されているという話をWSJ日本版のコラムで書いた。そのロボットを実際に国際ロボット展で見ることができた。これがその動画。

知的になって、上手に段ボール箱を扱っている。でも、あのソフトクリーム作りで有名になった「やすかわくん」の頭(中は空だそうです)がのっかっているのでかわいくもある。この頭がのっているだけで、最初にユニバーサル社から見せられたロボットの動画とずいぶん印象が異なる。なんかこれだと、少々失敗しても許してしまいそう。

ところで、「やすかわくん」は今回の展示会では携帯電話のデコレーション作業をしていた。これはソフトクリームと違って食品を扱っていないので、もっといろいろなイベントで使われるといいですね。ぜひ米国にも派遣してください。

 

[IREX 2011] ファナックの世界最大のロボット

 GetRoboは産業用ロボットが大好きなので、国際ロボット展はパラダイスです。中でもこのロボットには興奮してしまい、動画を撮りながら、会場で見事にずっこけたのは私です。あの黄色いジャケットを着た説明員の方々(展示会に行った読者にはわかりますね)が立つ台につまずきました。

ファナックM-2000iA。1.35トンを持ち上げられるという世界最大の積載量。写真や動画ではその大きさと迫力が十分に伝わらないかもしれません。ハンドを高く持ち上げたときは、巨大なクワガタのようでした。

ファナックはドイツのKUKAと「世界最大」のロボットで競っていて、なんと、このロボットとKUKAの最大のものとでは、1位と2位の積載量の差はわずか50kgだそうです。顧客として狙っているのは、風力発電所や水力発電所の建設向けだとか。

また以下のような仕組みで30%の省エネが可能になり、こんな巨大なロボットが「環境にやさしい」ロボットなんですね。

FANUC 2
もっと驚いたのは、ファナックの社員の方々の名刺にメールアドレスが入っていないこと。社内のネットワークが社外と全く分離されているのは企業秘密の漏えいを防ぐためでしょうが、今の時代、それはそれですごいなと感じました。

FANUC M-2000iA