5 posts categorized "レスキュー"

2011年3 月23日

仏アルデバラン社が災害対策ロボットを開発へ

NaoV3_01  小型ヒューマノイド・ロボット「Nao」(写真)で知られるフランスのロボット会社Aldebaran Roboticsが、災害対策ロボットの開発に乗り出すという。同社のブログで、創業者でCEOのBruno Maisonnier氏が明らかにした。

 本文はフランス語で、私は読めないのだが、グーグル翻訳で英語にした文章(日本語翻訳はひどすぎるため)と、フランス語が読めるダンナの話を総合すると、以下のような内容だ。

 同CEOは、東日本大震災で日本が真にロボットの力を必要としているのに、対応できるようなロボットが存在しないこと、そして、Aldebaranがヒューマノイドの開発で世界的リーダーであるにもかかわらず、同社の製品が全くこうした状況で役に立たないことにフラストレーションを感じた。そこで、災害時や危険な状況下で人間を支援できるロボットの開発に、ただちに着手することにしたという。

 新たに開発するロボットはどんな地勢にも対応できる「歩行型」。Naoの開発で培った技術を活用すると書いてあるが、「2足」かどうかについては言及されていない。

  Naoは主に研究開発コミュニティー向けの小型ロボット。Aldebaran社は高齢者・障害者支援を目的とした身長1.4メートルのヒト型ロボット「ROMEO」も開発中だ。

2011年3 月21日

米アイロボットより、日本に向かったロボットの写真

 先週末に、米アイロボット社が陸上自衛隊の要請を受けて、日本にロボットを輸送中だと伝えられている話を書いたところ、これは本当なのか、といった問い合わせがありました。

 GetRoboが同社の広報担当者に確認をしたところ、たしかにそのとおりだそうです。広報担当によると、陸上自衛隊のSpecial Ops Group(特殊作戦群?)にロボットの使い方を教えるため、6人のアイロボット社員がPackBotWarriorを2台ずつ持って日本に向かったそうです。すでに日本に到着しているはずですが、「We're awaiting updates on how, when, where and even if the robots will be used. I'll absolutely share the info with you as we receive it.(ロボットがどのように、いつ、どこで使われるのか、また、実際に使われるのかどうかも含め、アップデートを待っているところ。情報が入り次第、必ず情報をシェアする。)」との話です。

 アイロボット本社で日本へ向けて出発準備中のロボットの写真を送ってくださったので、ここに掲載します。ベージュのボディーはWarriorのほうですね。

IRobot_-1 

IRobot_-5 
IRobot-9 
IRobot6_  

2011年3 月18日

米アイロボットが自衛隊の要請を受け、日本にロボットを輸送中

 米アイロボットが陸上自衛隊の要請を受けて、一般的に偵察や爆弾処理などに使われているロボット2種、510 PackBot710 Warriorを日本に輸送中だという。IEEE Automaton と Cosmic Log が報じた。

 Cosmic Log には、アイロボット社の広報の話として、これらのロボットが「どこで、いつ、どのように使われるのかは分からない」と伝えている。米国時間18日の金曜日(今日)にアイロボット社員たちとともに出発し、日本に到着したら、自衛隊関係者に対して使い方のトレーニングを実施する計画という。いずれのロボットも「9・11」(アメリカ同時多発テロ事件)の後に、「グラウンド・ゼロ」で使用された遠隔操作型のロボットだ。

 IEEEの記事のほうは、これらのロボットが福島第1原発で使われる見通しだと書いている。2つのロボットでより大きいほうのWarriorは、原発の中にホースを持ち込むような力持ちなので、冷却作業に使える可能性があるが、実際にそのように使用されるかどうかは分からない、としている。

 これらのロボットは従来、戦地や事件現場における爆発物処理で大活躍しているが、放射線環境下で動かしたことがあるのだろうか?普通に使えるのだろうか?専門家の方々、教えてください。

 Cosmic Logの記事では、米カーネギー・メロン大学(CMU)のRed Whittaker教授がコメントしている。(DARPAの無人ロボット車レース「Urban Challenge」で優勝したあの先生。)今回のアイロボット製ロボットは、これから中長期的に日本に導入されるであろうrobotic "work systems"の最初だろうと。まずは偵察や現場評価に使われる小型ロボット、いずれは有害廃棄物の後始末などで使える大型ロボットへと次々にロボットが導入されると予測している。

 以下は510 PackBot (上)710 Warrior(下)の写真。アイロボットのサイトより。

IRobot PackBot 1 

 IRobot 710 Warrior 5

米軍の無人偵察機「グローバル・ホーク」が被災地を撮影

 米軍の無人偵察機「Global Hawk」が東京電力福島第1原発の原子炉建屋内部を撮影する予定だとの報道が日本であったが、実際に無人機による被災地の上空からの撮影が行われたようだ。

 米軍の機関紙、Stars and Stripesによると、グアムにあるアンダーセン米空軍基地の「RQ-4 Global Hawk」が東日本巨大地震の被災地上空の撮影を実施。同機が基地に戻ってくるところの写真がStars and Stripesに掲載されている。撮影画像が今後、救援作業、そして長期の復興作業に役立つだろう、との空軍のコメントが出ている。

 ただし、原発の撮影を行ったのかどうかについてはいっさいこの記事では触れていない。

 米空軍のサイトに掲載してあるGlobal Hawkに関するファクト・シートによると、この無人機は遠隔地にいる3人によって操縦される。「LRE パイロット」と「MCE パイロット」、そして「sensor operator」の3人だ。「LRE」とか「MCE」って何だろうと思って検索したら、どうもGlobal Hawk特有の名称らしい。

 この資料によると、「LRE」は「Lauch and Recovery Element」の略で、無人機の離陸からターゲット地点までの飛行を担当するパイロットを指しているようだ。目的地に到着したら、 MCE (Mission Control Element)パイロットに操縦を引き継ぐ。MCEパイロットはセンサー類の操作やモニタリングを行う「センサー・オペレーター」とペアになってミッションを遂行する。

 機体の名前「RQ-4」の「R」は「reconnaissance(偵察)」の意味で、「Q」は無人航空機を指す。「4」はシリーズ番号。RQ-4A(主翼幅35.3m、価格3760万ドル)とRQ-4B(同39.8m、5500万-8100万ドル)があり、今回飛んだものがどちらかは不明だが、この記事によると昨年9月にグアムに配置されたようだ。

 以下はグローバル・ホークがグアム基地に到着したときの映像。ホーク(鷹)というよりは、黒いクジラのよう。

  昨年10月にカリフォルニアで行われた公開視察でグローバル・ホークを実際に見た記者さんのルポがここにある

2011年3 月14日

東日本巨大地震、レスキューロボットに期待

 日本からの写真と映像に、筆舌に尽くし難い衝撃を受けています。読者のみなさま、ご家族、ご友人・知人、そしてすべての方々に対して、ご無事をお祈りしています。

 米国でもほぼ休みなしで報道が続いていますが、ここではレスキューロボットに関するものを紹介します。

 IEEE Automatonによると、東北大学の田所研究室と、千葉工業大学未来ロボット技術研究センターの小柳栄次副所長らが現地に向かっているとのこと。

 IEEEの記事によると、田所教授のグループは地震が起きたときは、テキサスA&M大学のCenter for Robot-Assisted Search and Rescue(CRASAR)が主催する訓練・ワークショップに参加するため、テキサスに滞在中だった。巨大地震の発生を知り、能動スコープカメラ(以下動画)を持って米国時間の11日(金)に日本に帰国。

 これはもう運命としか言いようがありません。

 

 小柳副所長のロボットはQuince

 こうした情報のソースは、レスキューロボットの専門家でテキサスA&M大学のRobin Murphy教授。同教授によると、今、活躍できそうなロボットは、

• small unmanned aerial vehicles like robotic helicopters and quadrotors for inspection of upper levels of buildings and lower altitude checks; (建物の屋上などをチェックできる小型無人航空機)
• snake robots capable of entering collapsed buildings and slithering through rubble;(崩壊した建物の中などに入り込めるヘビ型ロボット)
• small underwater ROVs for bridge inspection and underwater recovery;(橋梁検査や水中救済に使える小型の水中ロボット)
• tether-based unmanned ground vehicles like sensor-packed wheeled robots that operators can drive remotely to search for survivors.(生存者を探索できる遠隔操作型ロボット)

 同教授はRoboticists Without Borders(国境なきロボット学者)という団体のリーダーで、救助活動の正式な要請を待ってスタンバイ中だという。同教授らのロボットにはAIR ROBOTiSENSYSVideoRayなどがある。

 現地入りされている、ないしは向かっているロボット関係者のみなさま、どうかくれぐれもお気をつけて、がんばってください。世界が応援しています。