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17 posts from 2011年3 月

2011年3 月30日

米国の軍事会社、QinetiQのロボットも日本に到着

 軍事メーカー、QinetiQ North Americaは、東日本大震災の救済活動向けに同社のロボットの提供を申し出たところ、それを日本政府が受理したと発表した。同社のFacebookのアカウントを見ると、すでに日本に到着しており、ロボットの荷解きをしている写真が出ている

 同社が提供するものは3種類。1つ目はロボットの制御キット。このキットを使うと、建設機械の「ボブキャット」を15分で無人操作可能にできるという。ショベルやバケツなど、通常のボブキャットの道具を1マイル(1.6km)以上離れた場所からコントロールできるようになるほか、カメラや暗視装置、放射線センサーなどを付け加えることができる。

 TALON このほか、「必要に応じて」使ってもらえるよう、2種類のロボットを用意した。1km先から操作でき、CBRNE(Chemical, Biological, Radiological, Nuclear and Explosive)の検出機能を持つロボットのTALON。7,500種類以上の有害物を特定できるというのはすごい。(右の写真は一見、ピストルを持っているように見えるが、なんらかのセンサーと思われる)

 

 Dragon-Runner 一方、Dragon Runnerは、瓦礫やトンネル内の調査に使える。大きさは 30×42×15cm、重さ6.4kgと小型・軽量で、アームで4.5kg程度のものを持ち上げることができるという。

 

 

 

 QinetiQといえば、軍事市場ではアイロボットの大きなライバル。アイロボットのロボットも日本に送り込まれており、どちらのロボットがより役に立つことになるのか。

 ところで、建設機械を無人にできるキットというアイデアはいいなと思った。平常時は建機、緊急時には災害ロボットにトランスフォーム。事業モデルとしてもありえそう。

2011年3 月29日

AP通信:米エネルギー省も日本にロボットを輸送

 AP通信は29日、米政府が福島第一原発へロボットを送ると伝えた

 この日、米エネルギー省のacting assistant energy secretaryであるPeter Lyons氏が上院の委員会で発言し、明らかにした。同省の広報担当者によると、同省のIdaho National Laboratoryが所有するロボットと、耐放射線のカメラを数台、日本に送るという。ロボットのオペレーターも派遣し、日本の作業者に使い方を教えられるようにする。

 広報担当者によると、遠隔操作型のロボットはこれまでに汚染された環境の浄化に使われてきたが、故障した原子炉周辺で使われたことはない。

 以下、記事から抜粋。

The device being shipped to Japan is equipped to provide visuals, radiological surveys and mapping data in areas of the plant that are not accessible to humans due to potential elevated radiation levels that are above recommended safety guidelines.(日本に送られる機械は、安全基準を超える放射能レベルのために人間がアクセスできない発電所の区域で、画像や放射能、マッピングデータを提供できるように装備されている。)

 以上がAP伝だが、Idaho National Labというのは原子力分野の研究所。同研究所とロボットで検索してみると、Adaptive Robotsというページにそれらしきロボットの写真がいくつか出ている。

 あと、今見て驚いたのは、この研究所がヒューマノイド・ロボットの研究に関してこんなにたくさん情報をまとめていること。日本のロボットも多数、紹介されている。ここの研究所がヒューマノイドの開発に取り組んでいるという情報は見つからないのだが。

 Manny1b 全く原発とは関係ないが、このサイトでこんな写真を発見。Manny: a full-scale android body completed by the Pacific Northwest National Laboratory in 1989 for the U.S. Army. Manny was life-sized and had 42 degrees of freedom, but no intelligence or autonomous mobility. 米陸軍のために別の国立研究所で1989年に開発された全身ヒューマノイド。ひえ~、知らなかった~

 

 

2011年3 月28日

原発災害ロボットの開発を手掛けたRedZone Roboticsという会社

 過去の原発事故で役立ったロボットはないのかと調べ始めたところ、ピッツバーグにRedZone Roboticsという会社があることを知った。

 同社は1987年にカーネギー・メロン大学のWhilliam Whittaker教授が設立した会社だ。最近だと、DARPAの無人ロボット車レース「アーバン・チャレンジ」で優勝したチームのリーダーとして、同教授は有名。

 少し歴史をひもとくと、同教授は1979年に起きたスリーマイル島の原発事故の後、現場で使えるロボットの開発依頼を受けた。同教授の研究室が開発したロボットは、損傷した原子炉の様子を初めて映し出すのに成功。その後、1台のロボットは4年間(!)、放射線を浴びた建造物の取り壊しや水、溶融した燃料の処理で活躍したという。

 1986年に起きたチェルノブイリ原発事故の後も、同教授たちが開発したロボットが使われた。そして、人間には危険な場所で作業ができるロボットを商品化するため、RedZone Robotics社を設立。Whittaker教授のあだ名が「Red」であること、Red Zoneとは「危険区域」という意味であることが社名の由来だ。

 チェルノブイリで使われたロボット「PIONEER」に関する記事がここに出ている。記事によると、PIONEERは長さ約1メートル、高さ約1メートル、遠隔操作型で、以下のような機能を備えていた。

☆Generate photo-realistic 3-D images of the reactor interior (写真に近い、原子炉内部の3D画像の撮影)

☆Develop radiological maps of the interior to help operators and contractor personnel plan safe stabilization and remediation activities(人間の作業者が安全に復旧作業に取り組めるよう、内部の放射能レベル地図の作成)

☆Monitor temperature and humidity conditions to keep additional radiation from leaking into the environment (外部環境にさらに放射能がもれないように温度と湿度のモニタリング)

☆Move and clear debris to create safe ingress and egress for other machines and workers during remediation activities (復旧作業のために他の機械や作業者が安全に出入りできるような出入り口を作るための瓦礫の除去)

☆Collect core samples of structural material to determine the integrity of impacted walls and columns (壁や柱の完全性を見極めるための建造物のサンプル収集)

 大いに役立ったロボットたちだが、その後、RedZone社は危険作業ロボットの事業化を断念する。2008年5月のこの記事によると、その5年前に倒産(?)したRedZoneを現CEOが買収し、事業モデルを転換した。今は、下水管の点検・管理ロボットを販売している。今でもWhittaker教授は同社のChief Scientist and Advisorだ。

 昨日のワシントンポスト紙の記事では、このCEOが「It's very hard to have a business model that waits for nuclear disaster.(原発災害を待つような事業モデルは難しい)」とコメントしている。

 基本的に、RedZone社の原発災害ロボットの仕様は事故後に何が要求されているかによって決まり、そこから開発して行くというプロセスをたどったようだ。今回の福島第1原発においては、まだ事態は予断を許さない状況で、「今すぐに」使えるロボットが必要とされているのだが。

ロボット宇宙飛行士「ロボノート2」のクルーから被災者に折り鶴

 2月に宇宙に向けて飛び立ったヒト型ロボット宇宙飛行士の「ロボノート2」。このロボットを国際宇宙ステーションで試験することになっているクルーが、東日本大震災の被災者たちに思いを寄せて、宇宙で折り鶴を折った。帰路に着いた宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV2)にのせたという。写真はNASAより

Robonaut crew 

2011年3 月26日

フランスで開かれたロボットの展示会、InnoRobo

 3月23-35日にフランスのリヨンでInnoRoboというロボットの展示会が初めて開かれた。フランスは近年、産学協同でロボットの分野にとても力を入れているようだ。ここで展示されたロボットで、今まで見たことがなかったものを3つ紹介する。いずれもフランスの会社だ。

 2010年3月に設立されたベンチャー企業EOS Innovationの「e-one」。

 

 Robopecの「REETI」。口元がフレンチ(?)、、、、

  POB TechnologyのRobotics Suite(キット)が赤くてかわいい。

 

 このキットのビデオはほかにも楽しいものがあって、ここで見ることができる

 ちなみに、この展示会には日本企業は参加していないようだが、複数の韓国メーカーが出展していた。