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12 posts from 2011年11 月

2011年11 月18日

[IREX 2011] 「ロボット・レボリューション」展が2013年に米国で開催へ

2013年3月から米シカゴのMuseum of Science and Industry, Chicago(MSI)で、「Robot Revolution」というロボットの特別企画展が開かれる。MSIは年間の入場者数が150万人、広さ4万平方メートルという米国第3位の博物館で、今回の展覧会は米国でロボットに関連する過去最大規模のものになる。

MSIは展示ロボットの約3分の1が日本のものになると予想しており、このため、この特別展を初めて発表する場として、あえて東京で開催中の国際ロボット展を選んだ。以下は記者会見で特別展について説明するMSI展示・事業開発部のジョン・ベックマン部長。

MSIC 1
 「ロボット・レボリューション」展は2013年3月から6ヶ月間、MSIで開催されたのち、2016年2月までの間、ニューヨークとボストン、ロサンゼルス、デンバー、ヒューストンの5大都市を巡回し、2016-2017年には東京と大阪で開催される計画だ。

この特別展が非常に興味深いと思われる点をいくつか挙げると、

1.米国では一般的にロボットが「人間と敵対する」ものと思われている傾向があるが、その認識を変え、ロボットは「人間の味方」であるというイメージを広げることをひとつのゴールにしている。

2.MSIの副館長はディズニーの出身でテーマパークの仕事に従事してきたというが、「魅せ方」のプロが演出するロボット展になる。

3.MSIは名前がMusuem of Science and Industryとなっているように、科学だけでなく、「産業」に重点を置いた団体であり、今回の特別展を通じてロボット産業にも貢献したいと強く願っている。展示会は4年間にわたり各地を巡回し、何百万人という人にロボットと触れ合う場を提供する。このため、展覧会の場をヒューマン・ロボット・インタラクション(HRI)の研究などに積極的に利用してもらいたいと考えている。

4.展示は「医療用」、「家庭用」、「軍事用」とった用途ではなく、「Locomotion」「Smarts」「Cooperation」「Skills」といった機能によって4つのセクションに分けられる。展示フロアは以下のような感じになる。

MSIC 2
実は、この特別展の開催を決定するにあたり、MSIは米国を中心とした世界のロボット専門家を集めて今年9月にシカゴでブレーンストーミングの会を開いた。GetRoboも招待を受け、この会合に参加した。その際、博物館を見学するチャンスがあったが、天井がものすごく高く、その高さ・広さを活用して人工竜巻や人工なだれなどが見学できる、迫力のある博物館だった。

日本からはジェトロがMSIの特別展に協力している。ジェトロシカゴ事務所の柴原友範氏は、「日米が協力することで新たなロボット産業を創出し、日本の技術力のプレゼンス向上と日本製品の輸出促進につながると期待している」と語っていた。 

[IREX 2011] 2014年までに中国が世界最大のロボット市場に

国際ロボット展では、国際ロボット連盟(IFR)が2011年の世界ロボット市場統計を発表した。これによると、2011年には世界で過去最高となる約14万台のロボットが販売される見通しだ。さらに2012年から2014年にかけては年平均約6%の増加が見込まれている。以下は記者会見で撮ったスライドの写真。ちょっと見にくいですが、、、

IFR 2

 この好調さを支えているのが中国市場だ。今後は中国へのロボット供給が急増する見込みで、遅くとも2014年までにはロボットの年間供給で中国が世界トップの座に着くと予測されている。中国における2大牽引力は自動車産業と電気・電子機器の生産だ。

  IFR 1

今のところ、中国では単軸の簡単な自動組み立て機のようなロボットは国内生産されているが、あとはまだ日本や欧米のロボット会社から調達しているので、少なくとも2014年までの市場成長の恩恵を受けるのは日本・欧米のロボット・メーカーだ。ちなみに、国際ロボット連盟にはまだ中国のメーカーは1社も加盟していない。

国際ロボット展の会場でも中国語がよく聞こえてきたし、看板や説明書も中国語で書かれたものが多かった。

2011年11 月17日

[IREX 2011] 知的でかわいい安川電機のMOTOMAN

先日、安川電機のMOTOMAN SDA10に米国のユニバーサル・ロボティクスというベンチャー企業のソフトが搭載されているという話をWSJ日本版のコラムで書いた。そのロボットを実際に国際ロボット展で見ることができた。これがその動画。

知的になって、上手に段ボール箱を扱っている。でも、あのソフトクリーム作りで有名になった「やすかわくん」の頭(中は空だそうです)がのっかっているのでかわいくもある。この頭がのっているだけで、最初にユニバーサル社から見せられたロボットの動画とずいぶん印象が異なる。なんかこれだと、少々失敗しても許してしまいそう。

ところで、「やすかわくん」は今回の展示会では携帯電話のデコレーション作業をしていた。これはソフトクリームと違って食品を扱っていないので、もっといろいろなイベントで使われるといいですね。ぜひ米国にも派遣してください。

 

[IREX 2011] ファナックの世界最大のロボット

 GetRoboは産業用ロボットが大好きなので、国際ロボット展はパラダイスです。中でもこのロボットには興奮してしまい、動画を撮りながら、会場で見事にずっこけたのは私です。あの黄色いジャケットを着た説明員の方々(展示会に行った読者にはわかりますね)が立つ台につまずきました。

ファナックM-2000iA。1.35トンを持ち上げられるという世界最大の積載量。写真や動画ではその大きさと迫力が十分に伝わらないかもしれません。ハンドを高く持ち上げたときは、巨大なクワガタのようでした。

ファナックはドイツのKUKAと「世界最大」のロボットで競っていて、なんと、このロボットとKUKAの最大のものとでは、1位と2位の積載量の差はわずか50kgだそうです。顧客として狙っているのは、風力発電所や水力発電所の建設向けだとか。

また以下のような仕組みで30%の省エネが可能になり、こんな巨大なロボットが「環境にやさしい」ロボットなんですね。

FANUC 2
もっと驚いたのは、ファナックの社員の方々の名刺にメールアドレスが入っていないこと。社内のネットワークが社外と全く分離されているのは企業秘密の漏えいを防ぐためでしょうが、今の時代、それはそれですごいなと感じました。

FANUC M-2000iA

2011年11 月14日

[IREX 2011] 次世代産業用ロボット「NEXTAGE」、すでに10社が導入

GetRoboは先週から東京に来ています。2011年 国際ロボット展(IREX)に4日間、通いつめました。おもしろかったです!!!開催期間中は取材で忙しく、書く時間がありませんでした。展示会はもう終わってしまいましたが、今日から少しずつ話題をピックアップしたいと思います。

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まずは川田工業の次世代産業用ロボット「NEXTAGE」(ネクステージ)。展示会場は産業用ロボットゾーンとサービスロボットゾーンに分かれていたが、NEXTAGEは産業用ロボットゾーンにおける唯一のヒューマノイドで、会場でも人気を集めていた。また、サービスロボットゾーンでのヒューマノイドが、研究開発用途だったり、展示会のためだけにデモが用意されていたりしたのに対し、NEXTAGEはすでに商品化されており、実際に生産現場で使われていることから、デモに迫力があった。

NEXTAGE 1
NEXTAGEは2年前のIREXでデビュー。川田工業機械システム事業部の五十棲隆勝事業部長によると、すでに「10社程度が導入済み」だ。これまでにNEXTAGEのユーザーとして名前が公になっている会社はグローリーと日立製作所。グローリーではATMのサブモジュールの生産に、日立ではストレージ部門でハードディスクの組み立てに使われているという。

NEXTAGE 2五十棲事業部長によると、この2年は「お客さんに言われたことを片っ端から実現することに尽力してきた」。例えば柔軟物のハンドリングやランダム・ピッキング、1台のロボットが距離などを検出し隣のロボットに伝えて作業を実行させる、といったことなどだ。アーリーアダプターの顧客の要望にきちんと答えながらナレッジを蓄え、徐々に顧客の数を増やして行く方針だ。

米国では人間と共存するロボットという意味で「Co-X」という言葉が使われているが、NEXTAGEはまさにこの「Co-X」の最初の商品のひとつ。単調な繰り返し作業をロボットに任せれば、人間は細かい調整が必要な作業に専念できる。

IREX会場に設置されていたNEXTAGEは下を向いた状態からチラッチラッと「上目遣い」でこちらを見るのだが、これがなんだか「これでいい?」と聞いているみたいでかわいらしかった。写真は「Co-X」らしく、NEXTAGEと肩を組む五十棲氏。

NEXTAGEのデモは森山さんが動画をYouTubeに上げている。作業をしながらピカっとロボットの手元の電気が光るのもいい感じ。