Hizookのスクープ。DARPAが新しいグランド・チャレンジを計画しているという。テーマは、産業災害に緊急対応できるヒト型ロボットの開発だ。DARPAのグランド・チャレンジといえば、自律型自動車(無人ロボット車)の開発に火をつけた、あの大会だ。ものすごいテーマをぶち上げて、競技形式で開発を促し、新技術を速攻で実現しようというもの。
近くDARPAから正式に公示されるとあるが、Hizookの取材で今のところ分かっていることは、以下のようなことができるヒト型ロボットの開発を目指す大会になるということ。( )内は意訳。
1) The robot will maneuver to a open frame utility vehicle, such as a John Deere Gator or a Polaris Ranger. The robot is to get into the driver's seat and drive it to a specified location.(こんな感じのゴルフカートのようにオープンな車両の運転席に乗り込み、定められた場所まで運転する。)
2) The robot is to get out of the vehicle, maneuver to a locked door, unlock it with a key, open the door, and go inside.(車の外に出て、カギがかかったドアをカギで開け、ドアを開いて中に入る。)
3) The robot will traverse a 100 meter, rubble strewn hallway.(瓦礫が散乱した廊下を100メートル進む)
4) At the end of the hallway, the robot will climb an ladder.(廊下の先にあるハシゴを上る。)
5) The robot will locate a pipe that is leaking a yellow-colored gas (non-toxic, non-corrosive). The robot will then identify a valve that will seal the pipe and actuate that valve, sealing the pipe.(黄色いガスが漏れているパイプを見つけ、パイプのバルブを特定し、閉めることでガス漏れをとめる。)
6) The robot will locate a broken pump and replace it.(壊れたポンプを見つけ、交換する。)
また、ロボットは遠隔操作されるが、通信の速度・遅延のために、細かい作業は自律でできなければならないようにする。
こうしたタスクを実現できる、新しいハードウエアの開発に取り組む6チーム、そして「標準プラットホーム」を使ってソフトウエアを開発する12チームに対してDARPAは資金援助するという。この、「標準プラットホーム」は、ボストン・ダイナミクスのPETMANではないだろうか。先日、WSJ日本版のコラムのために同社のレイバート社長を取材したときに、彼が「新しいプロジェクト」について近く話せるようになる、といっていたから。
あと、無人ロボット車の開発レースで海外チームが健闘したように、今回もDARPAの資金援助を受けなくても、国内外含め、どんなチームでも大会に参加できるようだ。
今年初めに書いた「2012年の注目10トレンド」で、トップに「2足歩行ロボット」をあげたが、本当にそうなってきましたね!
ただの「災害」用ロボットではなく、「industrial disaster(産業災害=工場の爆発とか)」用としているのは、福島のことを気にしたうえでの配慮か、それともやはり、テロ対策を念頭に置いているからなのか。
こういったプロジェクトが日本発でないのは残念です。ロボットのグランド・チャレンジが日本でも必要と、私はGetRoboを始めた2007年からずっと言い続けているのですが、、、、。