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2011年11 月27日

「J, ROBOT」-米国人による日本のヒューマノイド・ロボットに関するドキュメンタリー

「J, ROBOT」という日本のヒューマノイド・ロボットに関する1時間のドキュメンタリー映画が完成したという。ちょうど私が日本にいたときに試写会があり、残念ながらまだ見ていないのだが、制作者のMichael Garrigues氏から連絡があった。

同氏によるとこの作品は、「日本人がヒューマノイド・ロボットに夢中となる独特の文化的、社会的原動力を追う。日本の産学官はいっしょになって、労働力となるヒューマノイド・ロボットの開発のために時間と金を投じている。そのすさまじい開発活動に拍車を掛けているのは、人口の高齢化と若年の労働力不足といった要因だけではない。“J, Robot” は、日本のロボットを現実に飛躍させる際のカギとなる、日本のユニークな文化と芸術的感性、 技術的差異を探求する」

試写会に行った人によると、映画は神戸の鉄人プロジェクトを細かく追い、舞台裏を撮影しているという。

なお、このドキュメンタリーを実際にテレビや映画祭などで放映・上映してもらう活動のために、同氏は募金をしている。関心のある読者はここのサイトで予告編の動画が見られるほか、寄付ができるようになっている。30ドル以上寄付すると映画のDVDがもらえるとのことで、GetRoboも30ドル寄付した。

以下はGarrigues氏が送ってくれた神戸の鉄人28号の写真。

JRobot Tetsujin

 

2011年11 月19日

[IREX 2011] 高校生といっしょにロボットを解剖

11月12日の土曜日に、日本ロボット学会主催の「ロボットハイスクール」(高校生のための産業用ロボット講習会)に出席した。参加者は約40人でうち3人が先生、9人が女子生徒(私を入れると10人!)だった。

午前中は日本ロボット学会の小平紀生・副会長(三菱電機FAシステム事業本部、機器事業部主管技師長)が産業用ロボットの歴史や仕組みについて講義。たいへん勉強になった。

Robot Class 1
午後は6つのグループに分かれ、実際に小型の産業用ロボットを使った実習。まずは垂直5軸の実機の使い方で、Dead Man Switchを半握りで操作する方法を教わった。

Robot Class 2

Robot Class 6そしてさらに、各グループでロボットを解剖することができた。私は2人の生徒さんといっしょにMELFA 「RV‐1A」をタックル。これは1998年に開発された、産業用ロボットとしては最も小さなタイプで、学校教育用に多く使われているというものだという。

カバーをはずして感じたこと:24時間ぶっとおしで稼働させても5-10年はもつという産業用ロボットだって、「へ~、中身ってロボコンのロボットとあまり変わらないんだ!」

カバーの外から見るとすっきりしているけれど、カバーの中はケーブルや部品がいっぱいギューギューにつまっている。それらを取り出すと、高校生のロボコンの取材で見てきた手作りロボットを思い出す。あたりまえのことなのかもしれないけれど、新鮮な驚きだった。でもロボコンのロボットがちょっとどこかいじっただけで動かなくなってしまうことが多々あるのに対し、産業用ロボットは何年ももつのは、性能の良い部品を使っているのはもちろんのこと、設計に技と苦労があるのだろうな、と。

ひとつのグループはRV-1Aを完全にバラバラにすることが許された。

Robot Class 4

Robot Class 5

いやーおもしろかったです!参加させていただき、たいへんありがとうございます。いっしょにロボット解剖に挑戦した生徒さん2人。将来、目を見張るようなロボットを設計してくださいね。

Robot Class 3

2011年11 月18日

[IREX 2011] 「ロボット・レボリューション」展が2013年に米国で開催へ

2013年3月から米シカゴのMuseum of Science and Industry, Chicago(MSI)で、「Robot Revolution」というロボットの特別企画展が開かれる。MSIは年間の入場者数が150万人、広さ4万平方メートルという米国第3位の博物館で、今回の展覧会は米国でロボットに関連する過去最大規模のものになる。

MSIは展示ロボットの約3分の1が日本のものになると予想しており、このため、この特別展を初めて発表する場として、あえて東京で開催中の国際ロボット展を選んだ。以下は記者会見で特別展について説明するMSI展示・事業開発部のジョン・ベックマン部長。

MSIC 1
 「ロボット・レボリューション」展は2013年3月から6ヶ月間、MSIで開催されたのち、2016年2月までの間、ニューヨークとボストン、ロサンゼルス、デンバー、ヒューストンの5大都市を巡回し、2016-2017年には東京と大阪で開催される計画だ。

この特別展が非常に興味深いと思われる点をいくつか挙げると、

1.米国では一般的にロボットが「人間と敵対する」ものと思われている傾向があるが、その認識を変え、ロボットは「人間の味方」であるというイメージを広げることをひとつのゴールにしている。

2.MSIの副館長はディズニーの出身でテーマパークの仕事に従事してきたというが、「魅せ方」のプロが演出するロボット展になる。

3.MSIは名前がMusuem of Science and Industryとなっているように、科学だけでなく、「産業」に重点を置いた団体であり、今回の特別展を通じてロボット産業にも貢献したいと強く願っている。展示会は4年間にわたり各地を巡回し、何百万人という人にロボットと触れ合う場を提供する。このため、展覧会の場をヒューマン・ロボット・インタラクション(HRI)の研究などに積極的に利用してもらいたいと考えている。

4.展示は「医療用」、「家庭用」、「軍事用」とった用途ではなく、「Locomotion」「Smarts」「Cooperation」「Skills」といった機能によって4つのセクションに分けられる。展示フロアは以下のような感じになる。

MSIC 2
実は、この特別展の開催を決定するにあたり、MSIは米国を中心とした世界のロボット専門家を集めて今年9月にシカゴでブレーンストーミングの会を開いた。GetRoboも招待を受け、この会合に参加した。その際、博物館を見学するチャンスがあったが、天井がものすごく高く、その高さ・広さを活用して人工竜巻や人工なだれなどが見学できる、迫力のある博物館だった。

日本からはジェトロがMSIの特別展に協力している。ジェトロシカゴ事務所の柴原友範氏は、「日米が協力することで新たなロボット産業を創出し、日本の技術力のプレゼンス向上と日本製品の輸出促進につながると期待している」と語っていた。 

2011年11 月17日

[IREX 2011] 知的でかわいい安川電機のMOTOMAN

先日、安川電機のMOTOMAN SDA10に米国のユニバーサル・ロボティクスというベンチャー企業のソフトが搭載されているという話をWSJ日本版のコラムで書いた。そのロボットを実際に国際ロボット展で見ることができた。これがその動画。

知的になって、上手に段ボール箱を扱っている。でも、あのソフトクリーム作りで有名になった「やすかわくん」の頭(中は空だそうです)がのっかっているのでかわいくもある。この頭がのっているだけで、最初にユニバーサル社から見せられたロボットの動画とずいぶん印象が異なる。なんかこれだと、少々失敗しても許してしまいそう。

ところで、「やすかわくん」は今回の展示会では携帯電話のデコレーション作業をしていた。これはソフトクリームと違って食品を扱っていないので、もっといろいろなイベントで使われるといいですね。ぜひ米国にも派遣してください。

 

[IREX 2011] ファナックの世界最大のロボット

 GetRoboは産業用ロボットが大好きなので、国際ロボット展はパラダイスです。中でもこのロボットには興奮してしまい、動画を撮りながら、会場で見事にずっこけたのは私です。あの黄色いジャケットを着た説明員の方々(展示会に行った読者にはわかりますね)が立つ台につまずきました。

ファナックM-2000iA。1.35トンを持ち上げられるという世界最大の積載量。写真や動画ではその大きさと迫力が十分に伝わらないかもしれません。ハンドを高く持ち上げたときは、巨大なクワガタのようでした。

ファナックはドイツのKUKAと「世界最大」のロボットで競っていて、なんと、このロボットとKUKAの最大のものとでは、1位と2位の積載量の差はわずか50kgだそうです。顧客として狙っているのは、風力発電所や水力発電所の建設向けだとか。

また以下のような仕組みで30%の省エネが可能になり、こんな巨大なロボットが「環境にやさしい」ロボットなんですね。

FANUC 2
もっと驚いたのは、ファナックの社員の方々の名刺にメールアドレスが入っていないこと。社内のネットワークが社外と全く分離されているのは企業秘密の漏えいを防ぐためでしょうが、今の時代、それはそれですごいなと感じました。

FANUC M-2000iA