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2010年8 月 2日

Telenoid R1 の衝撃

 いや~びっくりしました。大阪大学とATRの「Telenoid R1」。そして世界中の人々もびっくりしたようです。Twitterなんかでもすごいですね。

 まず日本のメディアよりも早く、真っ先に報じたのがIEEEのAutomaton。 さすが。ニュースソースに食い込んでいて、海外にいながら、詳しく事前取材ができているのはすばらしい。開発者の方々が最初から海外も狙って発表している証拠でもある。

 以下、この「ロボット」がどのように形容されているか、米国の主なウエブ媒体からピックアップ。

 Automaton: It looks like an overgrown fetus.(大きくなりすぎた胎児のよう)

 Plastic Pals: telepresence android fit for a circus freak show(サーカスの見世物に適したテレプレゼンス・ロボット)

 CrunchGear:Spermbot(精子ロボット)

  Engadget: something we'd see crawling out of the depths of hell (地獄の深みから這い出てくるような)

 io9Casper-like (お化けのキャスパーのよう)

 などなど。各記事のコメント欄もすごい賑わい。「日本人ってどうしてこうなの?」みたいなのも。

 衝撃的でした。でも、日本ってそんなにお互いを触ったり、hugする文化じゃないし、ロボットをさわれることにどれだけ価値があるかな。孫の本当の顔が画面に映ったほうが気持ちよいのでは。 

2010年5 月14日

ロボットで機器の操作性を定量評価へ

 ジョージア工科大学の上田淳助教授の研究室にはもう1人、日本人がいる。奈良先端科学技術大学院大学の栗田雄一氏が、客員研究員として1年間の予定で滞在している。

 栗田氏が関心のあるのは、触覚の研究だ。例えばカメラや携帯情報端末などの操作性を試験しようとすると、評価した人間のその日のムードとか「上司がこう言ったから」といった主観的条件で結果が左右されがちで、大人数にテストしてもらわないと有意な結果が出にくい。そこでロボットのハンドをセンシング・デバイスとして活用し、「操作性」を定量評価したい、というのが同氏の考えだ。

 もちろん最終的に人が「これは使い勝手が良い」と感じ、製品を購入するのは主観的な理由からであり、「ロボットで取得したデータを、いかに人間の主観的感覚と関連付けるかが私の研究の一番のチャレンジ」と栗田氏は言う。

 今後、高齢者向けの製品開発にはこうしたロボットによる定量評価が重要になってくるように思う。というのは、自分の周りを見ていてそう感じるが、年をとってくると、だんだん自分にとって何が便利なのか分かりにくくなってきているようで、周りが「これがいいみたいだから使ってみて」と示さないといけないようだからだ。高齢者を対象としたユーザビリティー調査はなかなか難しいでしょうし。

 あと、最近我が家はマットレスを買い換えたのだが、店舗を数店まわって、いくつものマットレスにねっころがってみて、最終的にどれが一番いいのかわけ分からなくなってストレスがたまった経験がある。結局、そのうちの1つを買ったのだが、高い買い物だし「これでよかったのかな~」と。私の寝癖なんかをインプットしたロボットが、比較してくれたら楽だったろうな。

Kurita san  

 写真はジョージア工科大学のマスコットであるYellow Jacket(スズメバチ)の絵の描いてある学内バスの前で、栗田氏。


 


2010年5 月13日

人工筋肉でロボットと人間の違いを明らかにする

 Jun Ueda ジョージア工科大学では機械工学科の上田淳助教授を訪問した。同助教授は京都大学から奈良先端科学技術大学院大学、マサチューセッツ工科大学を経由し、2年前に現在のポジションに着任した。

 上田助教授は現在、ピエゾ素子を使った新しいタイプの人工筋肉(アクチュエータ)の開発に取り組んでいる。従来の圧縮空気を使った人工筋肉や形状記憶合金を用いたものよりも反応が早く、より人間の筋肉に近い動きを実現できるのが利点だ。個々のピエゾ素子は電圧に対して変位量が小さく、大きく伸び縮みできないため、そのままでは使えない。そこで、複数の素子をつなげてその上に機械部品をかぶせる構造にし、全体として大きな動きを出せるようにしたのが特徴だ。小さな素子を多数つなげた「Cell構造」は、部分的に壊れても置き換えられ、全体の太さや長さを変えられるといった有利性も持つ。

Actuator and model

(写真:ピエゾ素子[右]と人工筋肉のモデル[左])  

 Actuator 同助教授がこの新しいアクチュエータを使って調べたいのは、人間の個々の筋肉の活動だ。人間の筋繊維は脳から与えられる電気信号(パルス)によってぎゅっと縮むが、これを人工筋肉で再現しようとすると実は難しい。人工筋肉に等間隔でパルスを与えると、カクカクとした動きになってしまう。人間の動きが滑らかなのは、パルスが何らかちょうど良いタイミングで送られているからではないかと考えられる。

  そしてここからがおもしろい。上田助教授は次のように考える。「1つひとつのパルス(確定的な信号)に対して、どの細胞が反応するかは、確率的なのではないか。パルスによって反応する細胞が変わってくるが、細胞の数が多いため、全体として人間の動き(アウトプット)は確定的になる。こう考えると腕を振るといった人間の動きが1回1回ぶれることも説明がつく。ロボットの動きはぶれない。それが人間とロボットの違いであり、だから新アクチュエータを使って、人間の筋肉の動きを工学的に再現してみたい。ナチュラルな動きとメカニカルな動きの差が分かればおもしろい」

 一方、筋活動の研究を実世界で応用することも考えている。脳卒中や脊髄の損傷を経験した患者は、実際にどこの筋肉がダメージを受けているかは個々人でまちまちで、その場所を特定するのが難しい。そこで、個別の筋肉に対して負荷を与えることでその場所を診断し、問題のある筋肉を選択的にリハビリできるようにしたい。診断とリハビリの両面からこうしたことを実現する「power (force) resisting robot」を開発しようというのが上田助教授の目標だ。

 このような新しい機械の実用化には異分野の研究者の協力が欠かせない。日米の両方で研究開発に従事してきた同助教授が「日本に比べ、米国では工学系の研究者と医師・病院が協力しやすい」と話していたのも印象深かった。

2010年4 月12日

ホンダのU3-X in New York

 IEEE Spectrum のYouTubeチャンネルより。(4月13日update、記事はここ。)

2010年4 月 5日

Geminoid F

 ジェミノイドFは当然、米国でも騒がれました。主要どころでは Pink TentacleEngadgetPopular ScienceBotJunkiePlastic Palsなどなど。ほとんどがココロの英文リリースAFP、 YouTubeにあがっているNHKニュースの映像がネタ元。

 そうした中、一番詳しく書いているのが、最近、石黒浩教授をインタビューしている、IEEEのAutomatonのErico Guizzoさんの記事。彼はみんなが一番知りたがっている情報、「この美しい女性はいったい誰?」をきちんと石黒先生に確認して、その話を記事の冒頭に持ってきている。その答は「コンフィデンシャル(秘密)」ということですが、確認することが重要。Guizzoさんが最近書いた石黒先生に関する記事はここ

 でもこのロボット、科学館の受付嬢にはしっくりくるけれど、リリースに書いてある「研究面では、病院において陪席者として患者の安心感を得るアンドロイドとしての応用実験において利用していきます」というのはどうだろう??私はこのロボットと病室で2人っきりになるのは怖いです。あと感想は「黒い革ジャンね~」