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2012年5 月 3日

次世代ロボット用に新型アームを開発する新ベンチャー、Redwood Robotics

今日、シリコンバレーで、「Xconomy Forum The Future of Robotics in Silicon Valley and Beyond」という会議が開かれた。リンク先のアジェンダにあるとおり、米国の両海岸から豪華スピーカーが勢ぞろいし、ロボット業界の最新動向が分かるとてもためになるイベントだった。今、めちゃくちゃ締め切りに追われていて、メチャクチャ忙しいのだが、この会議で明らかになったこのニュースだけは今日中に紹介しておきたい。

新しいベンチャー企業が初めて公になった。名前はRedwood Robotics。発表したのはMeka Roboticsの創業者のひとり、Aaron Edsinger氏。MekaとSRI InternationalWillow Garageのジョイントベンチャーだという。

これから市場が立ち上がると見込まれている、パーソナル・ロボットとサービス・ロボット向けの次世代アームを開発し、販売するベンチャーだ。以下はEdsinger氏がプレゼンで使ったスライド2枚。

Redwood Robotics 1

Redwood Robotics 2

低価格でプログラミングが簡単、人間のすぐ脇で動かしても安全、というのが次世代アームのポイント。

会議終了後にEdsinger氏に聞いたところ、彼はMekaをやめて、新会社のCTO(最高技術責任者)に就任予定という。CEOの名前はまだ出せたいとのことだ。

実は3社はここ1年くらい、水面下で新アームの開発で協力していたそうだ。ただ、「ジョイントベンチャー」といっても、少なくともSRIは今のところ出資はしていないと、後からSRIのロボット部門長のRich Mahoney氏が言っていた。

具体的にどんなアームなのかや製品発表の時期など、詳細についてはみな口を閉ざしているが、これは元MIT教授のRodney Brooks氏が創業したHeartland Roboticsと競合することになるのだろうか。それともHeartlandもRedwoodの顧客のひとつになるのか。ちなみに、Edsinger氏はBrooks教授に師事してMITで博士号を取得している。

年初に書いた「米国ロボット業界 2012年の注目10トレンド」のとおりになってきましたね~。

2012年4 月17日

アイロボットがロボットダンスのコンテストを実施

米アイロボットが「Dance Robolution」(Dance Revolutionをもじっている)というコンテストを始めた。ロボットダンスの動画を募集し、優れたものには賞品として20人に掃除ロボットを、またトップ3には独自トロフィーを授与するというもの。

下の新コマーシャルにあわせたイベントのようだ。応募するには、この曲にあわせた踊りでなければならない。Gotta roll out our vaacuuuuuums, Clean up our liiiiives~~ (掃除機を出して、人生を整頓しなければ~)だって。

 いいな~、こういう企画。

2012年4 月 6日

ロボットが荷物を預かってくれるNYのホテルYotelに泊まってきた

念願がかない、Yotelに泊まってきました。ロビーで産業用ロボットが荷物を預かってくれるホテルです。それがニューヨークへ行った第1の目的ではなかったのですが、Wall Street Journal日本版のロボット・コラムでこの話を書きました。ご覧ください。(掲載後1週間は無料。)

Yotel GetRobo 2

GetRoboは産業用ロボットが大好きなので、実際に自分で使ってみるのもうれしかったし、他のお客さんたちが使うのを見るのも楽しかったです。私の撮った動画ではないのですが、使い方はこんな感じです。

飛行機のファースト・クラスのキャビン&日本のカプセル・ホテルから学んだデザインということで、部屋は狭いのですが、快適でした。部屋のベッドはボタンを押すと長さが短くなってソファのようになり、寝ていないときは部屋のスペースを広く使えるという工夫がされていました。ホテルのどこからでも無線LANが無料で使えるのが大きな売りで、いろいろな場所で試しましたが、本当にどこからでもバッチリ使えました。

  Sofa bed

 (イスのすぐ横、机の下のところに見えるボタンを押して、ベッドの長さを変えられる。カーテンの向こうはシャワーとトイレ。

4階レストランの名前は「Dohyo」。レストランの中央部が居酒屋のような掘りごたつ形式になっていて、そこのテーブルが下がってステージになるというのもおもしろい。ホテルのキーワードは「transformable(変形できる)」。通常なら400室くらいしか作れないスペースに600室以上を作って、その分、一部屋の宿泊代金を安くしているとのこと。(日曜日宿泊で税込み174.47ドルでした。たしかにNYにしては安い。)スペースを節約しながら快適さを実現するために、いろいろなものがトランスフォームする。

  DOHYO

レストランの壁もよかった。日本人アーティスト、Shinpei Naitoさんの作品。「土俵」だから力士、そしてロボット(ちょっと建設機械っぽいけれど)の絵。

  DOHYO 1

DOHOYO 2

表から見ると、Yotelはこんな感じ。

Yotel GetRobo

 1階ロビーで働く人たちはGround Control Crew、4階のフロントはMission Control Crewと呼ばれる。いいですね。

2012年4 月 4日

DARPAの新グランド・チャレンジは災害用ヒト型ロボットの開発

Hizookのスクープ。DARPAが新しいグランド・チャレンジを計画しているという。テーマは、産業災害に緊急対応できるヒト型ロボットの開発だ。DARPAのグランド・チャレンジといえば、自律型自動車(無人ロボット車)の開発に火をつけた、あの大会だ。ものすごいテーマをぶち上げて、競技形式で開発を促し、新技術を速攻で実現しようというもの。

近くDARPAから正式に公示されるとあるが、Hizookの取材で今のところ分かっていることは、以下のようなことができるヒト型ロボットの開発を目指す大会になるということ。( )内は意訳。

1) The robot will maneuver to a open frame utility vehicle, such as a John Deere Gator or a Polaris Ranger. The robot is to get into the driver's seat and drive it to a specified location.(こんな感じのゴルフカートのようにオープンな車両の運転席に乗り込み、定められた場所まで運転する。)

2) The robot is to get out of the vehicle, maneuver to a locked door, unlock it with a key, open the door, and go inside.(車の外に出て、カギがかかったドアをカギで開け、ドアを開いて中に入る。)

3) The robot will traverse a 100 meter, rubble strewn hallway.(瓦礫が散乱した廊下を100メートル進む)

4) At the end of the hallway, the robot will climb an ladder.(廊下の先にあるハシゴを上る。)

5) The robot will locate a pipe that is leaking a yellow-colored gas (non-toxic, non-corrosive). The robot will then identify a valve that will seal the pipe and actuate that valve, sealing the pipe.(黄色いガスが漏れているパイプを見つけ、パイプのバルブを特定し、閉めることでガス漏れをとめる。)

6) The robot will locate a broken pump and replace it.(壊れたポンプを見つけ、交換する。)

また、ロボットは遠隔操作されるが、通信の速度・遅延のために、細かい作業は自律でできなければならないようにする。

こうしたタスクを実現できる、新しいハードウエアの開発に取り組む6チーム、そして「標準プラットホーム」を使ってソフトウエアを開発する12チームに対してDARPAは資金援助するという。この、「標準プラットホーム」は、ボストン・ダイナミクスのPETMANではないだろうか。先日、WSJ日本版のコラムのために同社のレイバート社長を取材したときに、彼が「新しいプロジェクト」について近く話せるようになる、といっていたから。

あと、無人ロボット車の開発レースで海外チームが健闘したように、今回もDARPAの資金援助を受けなくても、国内外含め、どんなチームでも大会に参加できるようだ。

今年初めに書いた「2012年の注目10トレンド」で、トップに「2足歩行ロボット」をあげたが、本当にそうなってきましたね!

ただの「災害」用ロボットではなく、「industrial disaster(産業災害=工場の爆発とか)」用としているのは、福島のことを気にしたうえでの配慮か、それともやはり、テロ対策を念頭に置いているからなのか。

こういったプロジェクトが日本発でないのは残念です。ロボットのグランド・チャレンジが日本でも必要と、私はGetRoboを始めた2007年からずっと言い続けているのですが、、、、。

2012年4 月 2日

米海軍がロボットの研究所を新設

米海軍が新しくロボットの研究所「Laboratory for Autonomous Systems Research (LASR)」を開設したという。プレスリリースはここ。ワシントンにある海軍のメーンの研究所敷地内に、1,770万ドルを投じて新設された。新研究所の中には熱帯雨林や沿岸地域、砂漠を模擬した環境が用意されていて、そこで様々なロボットを試験するという。

海軍が広報用に写真を公開しているので、このうちの2枚を紹介。

1枚目はOctaviaという消防ロボット。顔がMITのNexiと似ている(っていうか同じ?!)なのがちょっと不気味。WIREDの記事によると、Octaviaは人間のジェスチャーを理解して、自律的に消火活動を担う。今はセグウェイに乗っているが、最終的にはバージニア工科大学が海軍から資金援助を受けて開発中の2足歩行型ロボットと合体するということなのかな。

Octavia

もう1枚は水素燃料電池を使った無人航空機(UAV)のIon Tiger

Ion Tiger

関心のある読者は、新しい研究所の所長さんのインタビュー記事がここにある