3月11日に英国の大手経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた、ソフトバンクによる仏アルデバラン・ロボティクスへの出資に関する記事について。
GetRoboはその後、アルデバランとソフトバンク、インテルのそれぞれに、この件について問い合わせました。
ソフトバンクはFTの報道に関して「ノーコメント」(同社広報)。「数字はともかくとして、出資するための話し合いを進めていると理解してもよいか」という質問に対しても「ノーコメント」(同)でした。
「インテルはアルデバランに関してコメントできない」というのがインテル広報のコメント。
(記者注:ソフトバンクやインテルのような株式公開会社は、全くの誤報だった場合は報道を否定します。今回は否定はしていません。)
アルデバラン広報からは「FTの報道は間違っている。彼らはデータが誤りであることを知りながら、報じた」との憤りの返事がありました。そして、「この報道によって、フランスの公的機関など、潜在的な資金的パートナーとの関係上、我々は微妙な立場に立たされるはめになった。彼ら(=潜在的投資家)はアルデバランが日本の会社になったという話を読んで喜んでいないからだ」
この返事をもらって、誤りなのは「データ(=出資額や出資比率)」なのか、それともソフトバンクが出資するということ自体が誤報なのかがはっきりしなかったので、再度確認したところ、次の返事がありました。
「記事中のすべてのデータが誤りである。我々は創業以来、individual market(=一般消費者市場のことをさすと思われる)への参入を計画してきた。それを実現するためには、我々は小さなBtoB SMB 会社から、もっと大きな家電会社に転換しなければならない。これは長期のプロセスであり、それを実現するために、当然のことながら新しい資金的パートナーと契約を結ぶことになる。しかし、具体的な情報を発表するまでは、詳細は明らかにできない」
このように、3社とのやり取りから、GetRoboは以下のような状況だと推測します。あくまでも推測です。
一般消費者向けのロボット開発には多額の資金が必要であり、アルデバランは長期的に頼れる資金源を探している。そのうちの1候補がソフトバンクであり、現在、両社の間で話し合いが進められている。しかし、最終的にソフトバンクが8割も出資するというのは考えにくい。なぜならば、アルデバランは国策会社ではないけれど、ロボット分野におけるフランスの威信をかけた会社であり、日本企業が大株主になることはありえないと思われるため。
以上です。この件、また何か進展があれば、ご報告します。